まず光によって電子が伝導帯に移行:光触媒の勉強資料

まず光によって電子が伝導帯に移行

電流というのは、簡単にいうと電子の流れです(向きは逆ですが)。 もちろん電子というのはすべての原子に含まれているのですが、だから といって無条件に電流が生じうるわけではありません。電子の状態には、 エネルギーが最も低い価電子帯という状態と、もっと高いエネルギーを 持つ(励起された)伝導帯という状態があります。金属のように電気が 流れやすい物質には、この伝導帯の電子が数多く含まれています。

まず光によって電子が伝導帯に移行

酸化チタンの場合、元々の状態ではほとんどの電子が価電子帯(図の 緑色)にあり、電気は流れません。しかしそこにある波長の光を当てる と、電子の一部が励起されて伝導帯(図のオレンジ色)に移行します。 これで導電性を持つわけです。つまり酸化チタンは光により導電性を持 つ半導体ということになります。

これにより、電子が伝導帯に移る一方で、そこに残った孔は電子とは 逆に正の電荷を持つことになります。これを正孔といいます。光によっ て伝導帯電子と正孔ができることが、光触媒の第一ステップです。

なお、励起させるための光はどんな光でも良いわけではありません。 励起させるべきエネルギーギャップは、ルチル型の場合3.0電子ボルト、 アナターゼ型やブルッカイト型の場合3.2電子ボルトです。

  光のエネルギー=プランク定数×光速度÷波長

なので、これから励起のための光の波長が求まります。1電子ボルトは 約1.6×10**(-19)ジュール、プランク定数は約6.6×10**(-34)ジュール 秒、光速度は約3×10**8メートル(**はべき乗)ですから、ルチル型で は約410ナノメートル(以下)、アナターゼやブルッカイト型では約390 ナノメートル(以下)であり、基本的に紫外線ということになります。

酸化チタンの原点の本多・藤嶋効果電子や正孔からの活性酸素の生成




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