昭和電工のブルッカイト型酸化チタン膜
第2項(『代表的な光触媒物質は酸化チタン』)で、酸化チタンには、ルチル型、アナターゼ型、ブルッカイト型 という3種類の結晶構造があると説明しました。このうちルチル型が最も 安定で、顔料として用いられている酸化チタンの大半もこの型です。第3項(『酸化チタンの原点の本多・藤嶋効果』) で紹介した本多・藤嶋効果の実験でも、このルチル型が使われました。 ただし、光触媒効果はアナターゼ型の方が強いので、現在その目的で使 われている酸化チタンはそちらが主流です。ルチル型もアナターゼ型も 正方晶系といって、直方体の中に結晶が入っているような形です。
それに対し、ブルッカイト型というのは斜方晶系で、紫外線ではなく 可視光に応答させる目的などで、応用が試みられています。
ここでは昭和電工がブルッカイト型酸化チタンから開発した光触媒膜 (http://www.sdk.co.jp/contents/news/news02/02-12-03.htm)を紹介 しましょう。粒径10ナノメートルの粒子をスラリー化したもので、弱い 光源や可視光源に反応するほか、無色透明である、中性で安定である、 といった特長を持っています。防汚、脱臭、抗菌、排ガス処理、水処理 など、さまざまな応用が考えられる、ということです。2005年2月には、 昭和電工の子会社の国際衛生株式会社が、ブルッカイト型酸化チタンを 用いた脱臭装置「パナフィーノ」を発売しています。
マスクメロン型光触媒光触媒の脱臭への応用
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光触媒の勉強資料 目次一覧
- 触媒と光触媒
- 代表的な光触媒物質は酸化チタン
- 酸化チタンの原点の本多・藤嶋効果
- まず光によって電子が伝導帯に移行
- 電子や正孔からの活性酸素の生成
- 金属担持による光触媒性能向上
- 酸化チタンの基本形態
- 酸化チタンのコーティング
- 酸化チタンとアパタイトのハイブリッド型
- 光触媒シリカゲル
- マスクメロン型光触媒
- 昭和電工のブルッカイト型酸化チタン膜
- 光触媒の脱臭への応用
- 光触媒によるシックハウス症候群対策
- 光触媒の排ガス浄化への応用
- 光触媒によるダイオキシン処理
- 光触媒による水の浄化
- 光触媒の流出原油処理への応用
- 光触媒による土壌の浄化
- 光触媒の殺菌殺カビ効果
- 光触媒殺菌効果の手術室への応用
- 光触媒でエチレンガスを分解し鮮度保持
- 光触媒によるセルフクリーニング機能
- 光触媒の持つ超親水効果
- 光触媒の道路への応用例
- 可視光応答型光触媒への挑戦
- 光触媒を応用した人工光合成
- 光触媒と太陽光発電
- 光触媒の歯の漂白への応用
- 光触媒とプラズマ技術
- 発光ダイオードを光源とした光触媒
- 酸化チタン薄膜のスパッタリング
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